2009年4月28日 16:00〜19:00(JST)
四川省。ジョグジャカルタ。アチェ、グジャラート、ラトウール。神戸。イタリア。トルコ。
これまでに大規模自然災害=大地震の被害に遭い、多くの尊い命を奪われた土地ばかりです。そして、各方面より災害後の復興事業に尽力し、貴重な知識や教訓、経験が培われてきました。その豊富な情報を共有しようと、災害後の復興・住居・コミュニテイについて考える遠隔ラーニングセミナーが、TDLCの技術サポートにより先週行われました。
© 2009 TCGI/WHRU, Daniel Pittet
「膨大な量の知識と経験をシステマチックに整理する必要がある」と話すのは、セミナーの進行役を努めた世界銀行 東アジア太洋州局防災リスク管理コーデネーターのアバス・ジャー氏。
ジャカルタ、北京、四川省、ハノイ、マニラ、東京、そしてニューデリーをビデオコンファレンスでつなぎ、災害後の復興計画、リスクの資金調達、災害リスク管理などについて、各参加者がこれまでに積み重ねてきた経験や知識をシェアしようと、活気あるセッションが展開されました。
このセミナーは、世界銀行東アジア太平洋地域 災害リスク管理強化セミナーシリーズの一環で、2008年12月より行われている6回シリーズの第4セッションです。
最近の調査によると、災害がもたらす被害のうち少なくとも30パーセントは、住居に関連しています。暮らしやコミュニテイ、社会的ネットワークや人と人とのつながり、そして環境の再建や復興は最重要課題です。
それぞれ個人やコミュニテイベースで主導権をとり、行動することが不可欠です。
都市、住宅金融専門家のJHA氏は、現在世界銀行が準備中である災害後の住居・コミュニテイ復興ハンドブックの調査作業について説明。このハンドブックは今年秋頃にリリース予定で、大規模公共住居復興プログラムの手引きとなり、また6月には同様の内容でウエブサイトの形でも始動予定です。
今回のセッションは、大規模震災の後、がれきや残骸を取り除くことから損害の判定、苦情や心のケアの対応機構、公正かつ公平な復興支援、適切な一時避難シェルターや再定住、スーパーバイザーやファシリテイターの重要性、コミュニテイに選ばれたボランテイア、インフラ、専門組織、軍や警察、民間企業、NGO団体、ドナー、価格統制(システム)、資源の再利用、コミュニテイの整理、援助や腐敗対策、そして環境的・社会的持続性などを網羅しました。
「一時的なシェルターは、速やかに、使用者を考慮して適切に設置しなくてはならない」と世銀ジャカルタ事務所都市専門家・ジョージ・ソラヤ氏もプレゼンテーションを披露。ソラヤ氏は、2006年のジョグジャカルタ地震の経験に基づき、短期的復興計画におけるコミュニテイ団結の必然性を訴えました。
又、失敗の側面も紹介されました。例えば、阪神淡路大地震後、兵庫でコンドミニアム再建の際に浮き彫りとなった問題点です。広い道路や公園の再開発、個人住居の敷地面積縮小など、住民のコンセンサスを取り付けるまでに10年を費やすケースもみられました。
国際連合地域開発センター兵庫事務所コーデネーター、安藤周一さんは、「大変、難しかった」と語ります。「コンセンサスが、都市再開発の鍵です」。
阪神淡路大震災から14年。ベスト・プラクテイスも、バッド・プラクテイスも共に経験し、分析したと言う遠藤さん。「そのような情報を世界に発信することが、私たちの役割だと思います」。
このシリーズ全体にご関心をお持ちの方は、東アジア太洋州地域 災害リスク管理強化セミナーをご覧下さい。
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