2007年06月12日
「東アジア・ルネッサンス:成長のためのアイディア」
世界銀行の新しい報告書を著者らが紹介
世界銀行の新しいレポート 「東アジア・ルネサンス:成長のためのアイディア」 を紹介するセミナーが2007年6月12日、著者のホミ・カラス氏(前世銀東アジア大洋州地域チーフエコノミスト)とインダーミット・ギル氏(エコノミック・アドバイザー)を迎え、TDLCにて開催された。国際交流基金理事の大久保良夫氏と一橋大学の宍戸恒信教授もコメンテーターとして出席、日本国内から名古屋大学、北海道大学、立命館大学APUの3ヶ所をビデオ会議で接続し、活発な質疑応答が行われた。
カラス氏は10年前にアジアを襲った金融危機の教訓を踏まえ、その後のアジア経済を理解するには新しいツールが必要になった、と説明した。「東アジアでは中所得の国々の問題を考えなければならない。経験上、中所得の国々の成長を実現するのが最も難しい。この地域が直面する最大の課題だ」とカラス氏。
引き続きギル氏が、中国、インドネシア、タイなど個別の国々の状況について述べた。
報告を受け、一橋大学の宍戸教授は「開発経済の研究者が待ち望んでいた著作だ」と評価。そのうえ、アジア各国に迫る高齢化社会の経済への影響についても考察が必要だ、と指摘した。大久保氏はかつてアジアの経済成長は文化的要因によって説明されがちだったが、今回の報告書はより厳密な、経験に基づく分析だ、と延べ、主としてアジアの金融情勢に関してコメントした。
質疑応答に入ると各大学がビデオ会議を介して質問を寄せ、中所得に満たないベトナムのような国にとっての処方箋から、中所得国が抱える社会問題への政府政策のあり方まで、多岐にわたる議論が行われた。
詳しくは世界銀行東アジアルネッサンスのページ(英文)をご覧ください。
