2005年03月16日
アジア開発銀行、国際協力銀行、世界銀行共催「東アジアのインフラ整備に向けた新たな枠組み」
東アジア、今後五年間でインフラ整備に1兆ドルが必要

シンポジウムでのジャミール・ウド・ディム・カッスーム世界銀行東アジア・大洋州地域副総裁
アジア開発銀行(ADB)、国際協力銀行(JBIC)、世界銀行は、経団連ホールでの標記シンポジウムにて共同報告書を発表しました。報告書では、東アジア地域の途上国のインフラストラクチャー構築についての調査結果がまとめられています。

クリスチャン・デルボア世界銀行東アジア大洋州インフラストラクチャー・ダイレクター
共同報告「東アジアのインフラ整備に向けた新たな枠組み」は、東アジアの途上国政府高官、民間投資家、NGO、研究機関、開発機関との徹底した協議に基づいたものです。このほか、域内外の48企業の役員を対象に詳細なインタビューも実施し、インフラ投資への関心度、投資先を決定する際の企業の判断基準も把握しました。
東アジアの経済成長では官民のインフラ投資が重要な役割を果たしてきました。しかし、まだまだインフラ整備は不十分であり、今後の整備においては資金的課題を抱えていることが調査で明らかになりました。報告書によると、調査対象国であった21カ国が、電力、ガス、運輸、情報通信、上下水道システムへの新たな投資と維持管理のための資金として、年間平均約2000億ドルが必要となるとされています。

アンドリュー・スティア世界銀行インドネシア・カントリーダイレクターがジャカルタより参加
開会の挨拶として、ジャミール・ウド・ディム・カッスーム世界銀行東アジア・大洋州地域副総裁により以下のような内容が述べられました。「協議に参加した人々は、インフラ整備が献身的かつ信頼できるパートナーを必要とする長期的プロセスである点を強調していた。...今回の調査を実施した三機関は、資金および支援対象プロジェクトの両面で、関与を深めていくことを検討中である。この機会をとらえて、貧困削減、機会拡大、将来的経済成長の恩恵の共有に関して東アジア地域の能力改善に貢献することが切に求められている。」
JBICの篠沢恭助総裁は、「成長の流れを継続するために、民間企業の生産・販売活動に不可欠な電力・物流などのインフラ整備が、投資環境整備の一環として引き続き必要である。...人々 (特に貧困層) の生活に必要な上下水道・交通などの基礎的サービスの改善が、『ミレニアム開発目標』の達成に向けて、依然として課題となっている。」と述べました。

吉村幸雄世界銀行副総裁兼駐日特別代表による閉会の挨拶
引き続き開催されたパネルディスカッションでは、TDLCのモバイル・ビデオ会議システムが活用され、経団連ホールと世界銀行ジャカルタ事務所が衛星回線で結ばれました。ジャカルタから、アンドリュー・スティア世界銀行インドネシア・カントリーダイレクター、インドネシア国家開発計画庁インフラ部門副部門長であるスヨノ・ディクン博士、インドネシア政府高官および専門家が参加しました。
クリスチャン・デルボア世界銀行東アジア大洋州インフラストラクチャー・ダイレクターが、本調査が東アジアの途上国にも有益であり、各国がインフラ整備で直面している課題を解決するために新たな手法論こそが有効であると指摘しました。
閉会の挨拶は、吉村幸雄世界銀行副総裁兼駐日特別代表が行い、そのなかでGDLNが東アジアのインフラ整備で果たす重要性について述べました。

(左より) 西沢利郎国際協力銀行国際金融第一部次長、荒川博人国際協力銀行開発業務部部長、ガード・ヴァンダーリンデンADB副総裁、カッスーム世界銀行副総裁?
アジア開発銀行、国際協力銀行、世界銀行はそれぞれ、本調査で得られた結果を生かして、東アジアの国々のインフラ整備を支援していく予定です。
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関連情報:
世界銀行東京事務所プレスリリース (PDF)
