2005年08月24日
初の現地ODAタスクフォース遠隔セミナー実施
東京とボリビア結び、援助実施の機能強化を支援
「人間の安全保障」の視点を生かした経済協力は、どのように行えばよいのか。2005年8月24日、第1回現地ODAタスクフォース遠隔セミナーが、ボリビアのJICA事務所と東京のTDLCを結んで開かれ、被援助国のニーズを直接把握する立場にあるボリビアの日本大使館、JICA事務所員ら約20人と、東京側の講師との間で、スクリーンを通してキャッチボールが続いた。
このセミナーは外務省から研修事業などを委託されている財団法人国際開発高等教育機構(FASID)がファシリテーターとして企画・運営した。ODAタスクフォースは、効率的で、効果的な援助を実施するには、現地の機能強化が必要と、外務省が2003年に設置。大使館、JICA、JBICの現地事務所を中心に構成され、開発ニーズの調査・分析、援助政策の立案・検討などの任務を担っている。セミナーはタスクフォースの援助対象候補案件の形成、政策協議の能力向上を目標に、今回初めて実施された。
セミナーではボリビア側から、在ボリビア日本大使館の白川光徳大使の挨拶に続き、大使館の桃井拓真氏が「ボリビアODA政策協議の発表内容と人間の安全保障の視点を通したミレニアム開発目標(MDGs)達成の実行への模索」を議題に、プレゼンテーションを行った。これを受け、日本側から和田潔・外務省国際社会協力部政策課課長補佐、牧野耕司・JICA企画調整部人間の安全保障推進チーム長、野田直人・「人の森」代表取締役が、それぞれの立場から「人間の安全保障」実現に向けた援助の取組みについて報告した。
日本の政府開発援助において「人間の安全保障」の視点を重視する、との基本方針は、2003年改定の新ODA大綱、2005年の新中期政策に掲げられ、「脅威のもとにある、または脅威にさらされる危険性のある個人やコミュニティーの保護と能力強化を通じ、1人1人が尊厳ある生命をまっとうできる社会づくりを目指す」という考え方。報告に続く質疑応答では、「人間の安全保障」についてトップダウン、ボトムアップ両面のアプローチについて議論が深まった。ボリビア側から、日本、ボリビア両政府間の政策協議が引き金となり、2005年のボリビア国家開発戦略に「人間の安全保障」のコンセプトが盛り込まれたことも紹介された。
現地ODAタスクフォースの遠隔セミナーは2006年に向け、東京とボリビア、バングラデシュその他の国との間で、数回行われる予定。FASID事務局によると、セミナーの内容はFASIDのホームページに記録し、世界各地に設置されているタスクフォースが自由にアクセスできるようにしたいという。
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