2006年01月11日
アフリカにおける民間セクター開発の新展開
世銀グループ、JETRO代表らが投資環境などについて意見交換
パブリックセミナー「アフリカにおける民間セクター開発の新展開」が2006年1月11日、世界銀行グループとJETROアジア経済研究所の主催で開かれ、会場のTDLCには開発援助機関、政府、大学・研究機関、民間企業などの関係者約100人が出席した。東京のパネルに加え、世銀の南アフリカ事務所ももビデオ会議で結ばれ、現場の視点を交えて議論が行われた。

左から右へ:住友化学の大庭成弘取締役、世銀アフリカ担当チーフエコノミストのジョン・ページ氏、、ゴビン・ナンカニ世銀副総裁(アフリカ地域担当)、ババトゥンデ・オニティリIFCアンゴラ・モザンビーク担当マネジャー、アダム・アリュ駐日ナイジェリア連邦共和国特命全権大使
このセミナーは、変わりつつあるアフリカのビジネス環境に光をあて、民間セクターの役割について理解を深めるために企画された。世界銀行はアフリカ支援を最優先課題としており、日本政府も今後3年間でアフリカ向けODAを倍増すると発表している。
セミナーでは冒頭、世銀のアフリカ・ミッションを率いて来日中のゴビン・ナンカニ副総裁(アフリカ担当)が「経済成長と貧困の削減を実現するうえで、民間部門は決定的な役割を担っている」と、あいさつ。結果を重視する世銀グループの「アフリカ・アクション・プラン」を解説した。
続くパネルディスカッションは世銀アフリカ担当チーフエコノミストのジョン・ページ氏の司会のもと、ババトゥンデ・オニティリ国際金融公社(IFC)アンゴラ・モザンビーク担当マネジャーがIFCのアフリカ戦力について述べ、スタッフの大半をワシントンから現地オフィスへ移すことで、投資の増加を実現した、と体験を語った。
アダム・アリュ駐日ナイジェリア連邦共和国特命全権大使は、「アフリカの後進性」の主な原因は過剰な政府依存と、民間軽視だった、と分析し、投資家には「いまや環境が大きく変わり、アフリカ諸国の大半が投資を保証する」と話した。

アフリカへの関心は高く、開発機関、大学、政府、マスコミや民間企業関係者ら100人以上が出席した
民間セクターからは、住友化学取締役専務執行役員の大庭成弘氏が、WHOのマラリア・ロールバック・キャンペーンへの参加について説明し、住友化学の場合、防虫ネットを現地で生産することでコストを下げ、企業の社会貢献と利潤追求という二つの目標を両立させることができた、と述べた。
南アフリカからビデオ会議で参加したJETROヨハネスブルグセンター長の平野克己氏は、「アフリカの主役が変わった」と力説し、現地での調査を根拠に、成長を遂げるには民間部門が主導的役割を果たし、政府をはじめとする公的部門は補助的な任務に徹するべきだ、と主張した。
会場からは投資が最も盛んな分野、アフリカ諸国間の経済格差の問題や、投資拡大のための方策などについて質問が出た。ナンカニ副総裁やパネリストらは、アフリカについて前向きな情報を継続的に提供することで、アフリカのイメージを変え、投資家の信頼を高めることができる、と提案した。TDLCは今後ともこうしたコミュニケーション活動を支援していく予定だ。
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