2005年12月14日
生ごみコンポスト技術をアジアへ
北九州市、3カ国結ぶビデオ会議でセミナー開催
アジア環境協力都市ネットワークを主催する北九州市は2005年12月14日、「生ごみコンポスト技術移転のための国際遠隔セミナー」を開いた。TDLC、北九州学術研究都市情報技術高度化センター、ジャカルタのJICAインドネシア事務所及びバンコクのチュラロンコン大学を結ぶビデオ会議で、日本、インドネシア、タイ3カ国の行政、市民、大学関係者ら約80人が情報交換した。
スラバヤで活動するコミュニティのメンバーが、コンポストづくりを実演=ジャカルタ
生ごみリサイクルに力を入れている北九州市ではコンポスト化に取り組む住民グループが多く、その経験を生かしてまず、インドネシアのスラバヤ市で生ごみコンポスト化の技術指導を行ってきた。コンポスト化に使う菌を現地で採取するなど地元の事情に合う形で実施した結果、すでに1200世帯が参加し、ごみの減量に成功。悪臭や害虫発生の問題が少ない方法として定着してきた。
今回のビデオ会議は、生ごみが一般廃棄物の50%を占め、その処理に悩むバンコクの協力依頼に応じて企画された。こうした技術協力は専門家が現地に出向き、研修員を指導するのが一般的だが、コミュニティの活動として定着させるには住民の理解と参加が不可欠だ。このため、TDLCを介してビデオ会議を利用し、3カ国の住民が直接情報交換を行う場を設けた。
この日の会議は、TDLCにて北九州市環境保全部の溝口浩・環境国際協力室長が総合司会を務め、ジャカルタ会場からスラバヤ市のNGOや住民代表がビデオを使ってコンポスト化の取り組みを紹介。実際にポリ容器を持ち込んでデモンストレーションを行い、籾殻やカーペットを敷いて水分量を調節する方法や、生ごみと種菌をよく混ぜるなどのコツを詳しく説明した。北九州会場からはNPO則松金山川コスモス会のメンバーが、出来上がったたい肥を使ってチューリップやコスモスを栽培している様子を伝えた。バンコク会場では名古屋大学大学院の井村秀文教授(都市環境学)の司会のもと、種菌の採取方法、費用などについて具体的な質問が相次ぎ、スラバヤのコンポスト化事業を指導した若松環境研究所の高倉弘二所長代理が、東京から回答した。
会議に参加したインドネシアの他の都市の代表らも関心を持ち、さっそくスラバヤ側の協力を得て生ごみリサイクルに取り組むという。TDLCと北九州市は会議の成果をまとめ、技術移転を行う有効なプログラムとして他の自治体にも広げていく意向だ。
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