2009年12月16日
ビデオ会議レクチャーシリーズ「アジアの課題と国際労働機関」
11月19日 (18:00~20:00 JST)
国際労働機関(ILO)駐日事務所と青山学院大学、世界銀行 東京開発ラーニングセンター(TDLC)は11月19日、「アジアの課題と国際労働機関」の4回目セッションをTDLCで共催しました。
10月29日に始まったこのレクチャーシリーズは1月7日まで開催予定で、ILOでグローバルに活躍する日本人や外国の専門家が、労働に関するトピックを日本の皆さまにご紹介するものです。11月19日に行われたセッションでは、まずILO駐日事務所次長、林雅彦氏がILOの概要や組織基盤であるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の概念、戦略目標を説明。引き続きアジアにおけるILO産業保健技術協力についてバンコクILOアジア太平洋総局の川上剛氏のレクチャーに進みました。
ILO産業安全保健上席専門家の川上氏は、まず、アジアにおけるインフォーマル経済について説明しました。家内労働者や、屋台・露天営業、廃棄物収集業、小規模建設業、農業・漁業関連などのインフォーマル経済職場で働く人々は、アジアの労働力のうち六割以上を占める10億人以上に達すると指摘。彼らは自国の労働保護制度の枠組から外れており安全衛生サービスを受けられないため、これらインフォーマル経済職場への支援はILOの優先課題であると話しました。
川上氏は、タイやカンボジアのインフォーマル経済職場や、中小企業職場の現場で労働者の安全確保のために行われている参加型産業保健トレーニングなどの活動事例を取り上げ、ビデオ会議を通してプレゼンテーションを進めました。
そのパワーポイント発表では、研修風景や安全装置利用前後の機材の写真、また改善活動のため実際に使われている教材などが紹介されました。
セッション後半では、アスベストや新型インフルエンザなど、日本でも問題視されている課題について、ILOがアジア地域で実施している対策を説明しました。
今回は、学生やNGO・NPO、行政関係者や企業の人事担当者など幅広い層の参加者が集まり、講義後の質疑応答セッションでは様々な視点の質問が挙げられました。
前回や前々回講義から続いての参加者も多く、「毎回違った、様々なトピックを取り上げていて勉強になる」、「日本の企業の労働水準を国際的なレベルに比較する良い機会」といった声が寄せられ、国際労働問題に対する高い関心が伺えました。
このレクチャーシリーズは当初、全4セッションの予定となっていましたが、大勢の皆さまからご要望をいただき、急きょ追加セッションが企画されました。 シリーズ最終セッションは年明け1月7日に「危機対応と復旧、復興活動(ILOのアチェの経験)」が予定されています。
