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JointokyoGDLN|

2009年11月19日

レクチャーシリーズ:「世界の女性たち・その家族の幸せのために~妊娠・育児を支える医療のあり方」

妊娠や育児にまつわる女性の不安は、万国共通です。

Yosef Hadar/World Bank

母子保健について様々な側面から考えるレクチャーシリーズ、「世界の女性たち・その家族の幸せのために~妊娠・育児を支える医療のあり方」第1回セッション「世界の母子の健康」が11月18日、TDLCで開かれました。

先ずTDLCの福井マネジャーが歓迎の辞を述べ、続いて北里大学看護学部・吉野八重講師が開会挨拶。そして初回セッション講師、世界保健機関(WHO) デイレクター、モニール・イスラム氏のレクチャーが開始。学生や医療・看護関係者、NPOの専門家らがTDLCの会議室に詰めかけ、熱心に聞き入りました。

イスラム氏は冒頭で、現在世界で毎年60万人もの女性たちが妊娠中の合併症などにより命を落としていると説明。「この女性たちがなぜ死んでいくかという理由は明白です。すべての女性がタイムリーで適切な処置を受けることができれば避けることのできる悲劇なのです」と、居住地域や貧富の格差を指摘。

Ami Vitale/World Bank

新しい技術開発は、もう結構。それよりも医療サービスの整理、品質改善、そしてすべての妊婦が利用できるよう、サービス提供範囲を拡大し、母子の健康と命を守らなくてはなりません」。

高度医療や救急医療から取り残されがちな農村部・貧困にあえぐ女性たちを守るために必要なのは、これまでのテクノロジー開発重視志向を、全ての女性が利用できる医療サービス戦略へと切り替えることだとイスラム氏は強調し、「施設における質の高い治療へのアクセス拡大が妊婦死亡率を下げる」と語りました。

また、親の死亡が幼児死亡率にどのような影響を与えるのか、バングラデシュの調査結果に基づいたグラフが示されました。それによると、父親死亡時には男女を問わず著しい変動は見られなかったものの、母親が亡くなった場合、男児の死亡率は倍増。女児ではおよそ4倍にも膨れ上がりました。母親が死亡すると、遺された男児は周囲が大切に育てる傾向がある反面、女児に関しては男女差別の風習に従い誰も気にかけてやらないという状況が依然見受けられ、「保健制度以前に、先ず社会制度や社会文化的なシステムの存在がある」といいます。

「母親の命を守ることによって子どもの命を救い、家族を助けることができるのです。孤児を作り出さない。インフラストラクチャーや社会制度、社会文化的ファクター、教育制度など様々な側面を検討しなくてはなりません」。会場からの質問に対しイスラム氏は、「WHOとしてあらゆるアプローチや戦略、サービス利用者への直接的な資金投入などを検討しています」と話しました。

レクチャーシリーズ「世界の女性たち・その家族の幸せのために~妊娠・育児を支える医療のあり方」の次回第2セッション内容については、現在準備中です。詳細が決まり次第、当サイト上でご紹介します。

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