2008年04月30日
モンゴルで母子保健のトレーニングプログラムを開始
モンゴルで母子保健のリーダーを育成する新しいブレンデッド・ラーニング・プログラムが2008年4月30日、始まった。TDLCと北里大学が、モンゴル看護協会の協力のもとで企画し、初日はTDLCからビデオ会議で行われた9時間に及ぶ講義に、ウランバートルなどモンゴル国内5会場で440人の若い看護師・助産師が参加した。
多くの会場では当初の予想を上回る人数が出席し、画面越しに伝わる参加者たちの真剣なまなざしに、東京の講師陣もあらためてこのような機会の必要性を実感し、教育手段の工夫を考えるよい機会となったようだ。
この日は北里大学看護学部の高橋真理学部長が「助産概論」、上澤悦子准教授が「妊娠期の助産診断・健康診査」、吉野八重講師が「世界の母子保健と看護職の役割」について講義した。生命倫理に関する難しい問題も取り上げられ、高橋部長は「こたえはひとつではありませんが、よい解決策を考える過程がとても大切です」と説明した。モンゴル側からは乳幼児死亡率低下を実現した日本の経験や、看護教育の実情などに関する質問が相次いだ。
また、モンゴルからもEtugen 大学で教える B.Azjargalさんがウランバートルの母子保健事情について説明し、看護教育の改善の必要性を訴えた。ウブルハンガイ県の保健担当、S.Dulamsuren さんは同県の現状と母乳育児の推進、母子の栄養状態の改善など優先課題についてプレゼンテーションを行った。
途上国の保健人材育成の強化は国際協力上重要な分野だが、遠隔教育プログラムの活用は珍しい。今回はビデオ会議など様々な技術を組み合わせて活用することで、
- 遠隔地、とくに首都から離れた地域で母子の健康をあずかる看護職に、交通費や宿泊費の負担をかけることなく、新しい知識をリアルタイムで提供できた
- ムードル(ラーニング・マネジメント・システム)を導入したことにより、首都と遠隔地の専門職を結ぶコミュニケーションの手段が確立できた
- 当日参加できなかった人も、ウェブ、DVDその他の方法で講義の内容を自習することが可能になった
- 人材育成は時間がかかるが、教育の継続性の確保が容易になった
など、様々な成果を上げることができた。
第2回セッションは5月22日に開催し、異常分娩、新生児の健康診査などについて講義を行う。
第1回セッションは、下記の会場と接続して行われた。
- モンゴル保健総合大学
- ゴビアルタイ大学
- ダルハン・オール大学
- モンゴル日本人材開発センター
- モンゴル開発ラーニングセンター(GDLN)
- TDLC
関連リンク
詳細はプログラムのページをご覧ください。
プログラム開発の経緯をご紹介しています。
